菌活がアレルギーを抑える?善玉菌で免疫力もアップ!

菌活で腸内環境を整えることは、免疫力アップにつながり、アレルギーを抑制するといわれています。
特にビフィズス菌や乳酸菌は免疫力に大きくかかわる菌です。
菌活で免疫力を付けたい方、アレルギーを抑えたい方に菌活のポイントを解説します。
目次
アレルギーとは?
アレルギーとはそもそもどういうものでしょうか?
アレルギーは、免疫の過剰反応によって症状を引き起こすことです。
アレルゲンと呼ばれる花粉やダニ、食品、薬など外部からの異物が体内に侵入することで生じます。
アレルゲンは、「抗原」と呼ばれることもあります。
症状は、皮膚のかゆみ、かさつき、くしゃみ、咳、嘔吐や下痢などさまざまです。
年齢を重ねるうちに症状が変わっていくことが多く、「アレルギーマーチ」と呼ばれます。
アレルギー疾患の病名としては、アトピー性皮膚炎、じんましん、気管支喘息、花粉症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎などがあげられます。
なぜアレルギーが生じるのでしょうか
現代人の生活スタイルの変化や環境の変化によって、免疫が過剰になってしまったと考えられています。
あまりにも清潔すぎる生活も要因という説もあります。
実際、牧場近くで育った子どもや生まれたときからペットがいた子どもは、アレルギーを生じにくいという報告もあります。
腸内細菌と免疫力、アレルギーの関係とは?
腸が免疫力やアレルギーと関係ある理由は何ですか?
体内に生息する免疫にかかわる細菌のうち、60%が腸に生息しているといわれています。
最近は、腸内細菌の善玉菌、特に「ビフィズス菌」の働きが免疫力をアップし、アレルギーを抑制することに注目が集まっています。
小腸で消化されないまま大腸に届いたオリゴ糖や食物繊維を、ビフィズス菌が食べることで生成されるのが短鎖脂肪酸です。
短鎖脂肪酸は、人の免疫機能を向上させ、悪玉菌の増殖を抑制するといわれています。
特に短鎖脂肪酸の一種である酢酸は、殺菌作用にすぐれているため悪玉菌の増加を防いでくれます。
大腸の粘膜を守る粘液を増やし、上皮細胞の増殖も促して丈夫にする作用もあります。
そのため、有害な物質や炎症を起こす物質が体内に入りにくくなるのです。
現代人の腸内環境が乱れている?
腸にはどのような細菌がいるのでしょうか?
腸には100兆個以上、約1000種類の菌が生息しているといわれています。
腸内細菌は、働きによって善玉菌・悪玉菌・日和見菌にわけられ、理想的な比率は2:1:7です。
なぜ免疫量の低下やアレルギーが増えているのでしょう?
免疫力アップやアレルギー抑制に重要な働きをするのが善玉菌であるビフィズス菌。
ビフィズス菌を最も持っているのは赤ちゃんですが、年齢を重ねていくうちに減少していきます。
ところが近年ではライフスタイルや食生活の乱れから、若い人でもビフィズス菌が非常に少ない人がいます。
ライフスタイルや食生活の乱れは、ビフィズス菌だけでなく、乳酸菌など他の善玉菌の減少にもつながります。
その結果生じるのが、悪玉菌の活性化です。
さらに日和見菌が悪玉菌の味方になるため、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。
バランスが崩れると、バリア機能を持っていた腸の粘膜の力は衰え、有害物質や炎症を起こす物質が体内に容易に入りやすくなります。
そして感染症やアレルギーを生じやすくなってしまうのです。
菌活で善玉菌を増やそう
ビフィズス菌や乳酸菌を積極的に摂る菌活で、腸内細菌のバランスを整えることが、免疫力をアップしアレルギーを抑制する決め手です。
何を食べればいいでしょうか?

一番のおすすめは、ヨーグルトです。毎日食べることで、善玉菌が増えていきます。
1~2週間ほど食べ続けてバナナ状の便がすんなり出るようになれば、腸内環境が整ってきている証拠です。
もし効果が感じられない場合は、ヨーグルトのブランドを変えてみてください。
ヨーグルトを食べるタイミングは?
食事中、または食後がおすすめです。
食事前などお腹がすいているときは、胃酸が濃いためせっかくのビフィズス菌や乳酸菌が胃で死んでしまうことがあります。
また時間がたつと菌が減ってしまうことがあるので、ヨーグルトはなるべく新鮮なうちに食べきってしまいましょう。
どのくらい食べればよいでしょう?
大人で1日約2~300g程度を目安にします。
一度にたくさん食べればよいわけではないので注意が必要です。
また砂糖がたっぷり入ったヨーグルトは、肥満の原因になるので注意してください。
ヨーグルト以外に食べたほうがいいものはありますか?
菌活で大切なことは、ビフィズス菌や乳酸菌のえさになるオリゴ糖や食物繊維を積極的に摂ることです。
どんどん善玉菌が増えていきます。
ヨーグルトにオリゴ糖をかけたり、食物繊維豊富なバナナをトッピングしたりするのもおすすめです。
豆類やきのこ、ごぼうやお芋など根菜類、玉ねぎ、海藻なども積極的に摂りたい食材です。
菌活で注意することは?
もし現在何らかの病気やアレルギー疾患などで通院している場合は、菌活の前に主治医に相談しましょう。
栄養指導などを受けている場合も必ず相談をして、勝手に菌活を始めないことが大切です。
まとめ
免疫力を向上させ、アレルギーを抑制するためにも、菌活を始めましょう。
腸には免疫にかかわる菌が生息している大切な臓器。
しかし現代人の多くは、腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境が乱れています。
そのため免疫力が落ちて感染症にかかりやすくなる人、アレルギーを発症する人も多くなっています。
菌活のポイントは、ビフィズス菌や乳酸菌が含まれているヨーグルトを毎日食べること、そしてビフィズス菌や乳酸菌のえさとなるオリゴ糖や食物繊維を一緒に摂ることです。
続けていくことで、腸内細菌のバランスが整い、免疫力がアップし、アレルギーの抑制が期待できます。