赤ちゃんも菌活!元気な毎日のために今日からスタート

元気にすくすく成長していくためにも、赤ちゃんに菌活をしてあげましょう。

赤ちゃんの腸内細菌は出生直後から作られ、生涯にわたり影響することがわかってきました。

赤ちゃんの菌活のポイントを解説します。

目次

赤ちゃんの腸内細菌の特徴って?

赤ちゃんには最初から腸内細菌がいるのでしょうか?

実は、お母さんの胎内にいる間は無菌状態です。生まれてきて初めて菌にさらされることになります。

最初にさらされるのは、お母さんの産道の細菌や腸内細菌です。

帝王切開で生まれた赤ちゃんの場合、お母さんの皮膚についている菌に似るといわれています。

こうしたことから赤ちゃんの腸内細菌パターンとお母さんの腸内細菌パターンはよく似る、という特徴があります

赤ちゃんの腸内細菌は大人と違う?

大人とは腸内細菌のバランスが異なります。

出生直後の赤ちゃんの腸内に最初に増える菌は、悪玉菌や日和見菌である大腸菌や腸球菌です。その数1000億個といわれています。

しかし生後3日から4日ほどで、ビフィズス菌や乳酸桿菌(形状が棒状の乳酸菌)が増殖し始めます。

その後、大腸菌、腸球菌は徐々に減少し、5日目ごろになると優勢になるのがビフィズス菌です。

赤ちゃんの腸内細菌の95%がビフィズス菌になります。

特に母乳を飲む赤ちゃんは、ビフィズス菌が多く、早く腸の中に定着するといわれています。

母乳に含まれるオリゴ糖がビフィズス菌を増やす働きをするためです。

もちろん、粉ミルクも母乳に近づけて作ってあるため、赤ちゃんの健康に問題はありません。

近年は、人の母乳に含まれるオリゴ糖をミルクに加えることも研究されています。

大人のような腸内細菌バランスになるのはいつ?

離乳食を食べ始めるころからです。

食事のメニューが大人と同じになる3歳ごろには、大人とほぼ同じになると報告されています。

ビフィズス菌は減っていき、日和見菌が増えていきます。

母乳やミルクだけを飲んでいたときの便より、離乳食を食べるようになったときの便の匂いが強いのもそのためです。

赤ちゃんの菌活に大切なのは「ビフィズス菌」

赤ちゃんの菌活、どうすればいいのでしょう?

赤ちゃんにとってビフィズス菌は、病原菌や悪玉菌の増殖を防ぐ働きがあります。

ビフィズス菌を増やすことを意識しましょう。

離乳食が始まるまでの腸内細菌の95%を占める菌です。

特に母乳を飲むことは、ビフィズス菌を増やし、定着させるためにも大切です。

離乳食が始まるまでは、しっかり母乳を飲ませましょう。

母乳が出にくい方も心配する必要はありません。

粉ミルクにもオリゴ糖が含まれているほか、母乳に近い成分で作られているものもあります。

粉ミルク選びに迷ったら、保健師さんや、小児科の先生に相談してみましょう。

離乳食が始まったら菌活は?

離乳食ではどうやって菌活すればいいでしょう?

離乳食が始まると、大人の腸内細菌バランスに近づいていきます。

そのため、悪玉菌が活発になれば便秘や下痢などを起こすことも増えてくるでしょう。

腸内バランスを整えるためにも、ビフィズス菌が入った粉ミルクや、乳幼児用のヨーグルトなどを食べさせます。

発酵食品である「みそ」を使った味噌汁も菌活におすすめです。味は薄めに調整してあげてください。

食物繊維が豊富な蒸かし芋は、おやつや食事に最適です。

特に納豆は発酵食品であり、食物繊維も豊富。善玉菌である乳酸菌を増やす働きがあります。

離乳食メニューに積極的に入れてみてください。

赤ちゃんの菌活で注意したいこと

赤ちゃんの菌活で与えない方がいい菌は?

はちみつは、生後1年未満の赤ちゃんに与えないでください。

ボツリヌス菌の芽胞が入っていることがあり、乳児ボツリヌス症を発症することがあります。

熱にも強いため、加熱してあっても危険です。

はちみつ入りのカステラやビスケットなども与えないようにしましょう。

菌以外で注意することは?

抗生物質の使用には気を付けてください。

抗生物質は、有害な菌だけでなく善玉菌にも影響するため、腸内細菌のバランスが崩れてしまうことがあります。

ただ病気などで、医師に処方されたときは、抗生物質の服用が必要です。

その際は、必ず医師の指示に従ってください。

心配なときは、腸内細菌について相談しましょう。

赤ちゃんのお腹の調子が悪くなったら?

下痢をした、おなかが張って苦しそう、嘔吐しているという場合は早めに小児科を受診します。

便秘気味だけど元気という場合は、生後3か月から服用できる乳酸菌を飲ませて様子を見てもいいでしょう。

ただし、なかなか便秘が治らない場合は受診してください。

清潔にしないとダメ?

赤ちゃんは特に感染症にも弱いもの。

哺乳瓶や食器、おもちゃはきれいに洗って消毒する、部屋も小まめに掃除するなど清潔にする必要があります。

しかしあまりにも清潔にし過ぎるのも問題です。

赤ちゃんがさまざまなものに触れることで、腸内の日和見菌を増やすことにつながっていきます。

外遊びや泥んこ遊びをすることで、雑菌に抗体ができるといわれています。

適切なワクチンを受けたら、過保護にし過ぎないことも大切です。

まとめ

赤ちゃんのときに作られた腸内細菌のバランスが、生涯にわたって影響するといわれています。

赤ちゃんにも菌活をしてあげましょう。離乳食が始まるまでは、ビフィズス菌を増やして定着させることが重要です。

母乳や、母乳に近い成分で作られた粉ミルクを与えます。

離乳食が始まったら、乳酸菌やビフィズス菌が含まれる食品や食物繊維をメニューに取り入れましょう。

赤ちゃんの菌活をしていて、不安や心配なことがあったら保健師さんや小児科の先生に相談しましょう。